治療
メラノーマ診療
加藤 潤史
1
,
肥田 時征
,
宇原 久
1札幌医科大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
L-Lactate Dehydrogenase
,
シグナルトランスダクション
,
腫瘍多剤併用療法
,
黒色腫
,
腫瘍進行度
,
腫瘍侵入性
,
リンパ行性転移
,
変異
,
脳腫瘍
,
ras Proteins
,
放射線外科
,
MAP Kinase Kinases
,
B-raf癌原遺伝子タンパク質
,
Ipilimumab
,
放射線化学療法
,
分子標的治療
,
Vemurafenib
,
Trametinib
,
Dabrafenib
,
Nivolumab
,
TNM分類
,
Pembrolizumab
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Ipilimumab
,
Brain Neoplasms
,
L-Lactate Dehydrogenase
,
Lymphatic Metastasis
,
Melanoma
,
Mutation
,
Neoplasm Invasiveness
,
Neoplasm Staging
,
Neoplasm Staging
,
Signal Transduction
,
Radiosurgery
,
ras Proteins
,
Mitogen-Activated Protein Kinase Kinases
,
Proto-Oncogene Proteins B-raf
,
Molecular Targeted Therapy
,
Chemoradiotherapy
,
Vemurafenib
,
Dabrafenib
,
Trametinib
,
Nivolumab
,
Pembrolizumab
pp.1002-1007
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017342203
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進行期メラノーマに対する治療は,数年前まではダカルバジン(DTIC)が標準治療であった.奏効率が10%程度と低く,完全に治癒する症例は非常にまれであった.2011年にBRAF阻害薬のベムラフェニブと抗CTLA-4抗体のイピリムマブが米国で承認されて以降,次々と新薬が出現した.本邦においても2014年に抗PD-1抗体のニボルマブが承認されたことを皮切りに,翌年の2015年にベムラフェニブとイピリムマブ,2016年にBRAF阻害薬ダブラフェニブとMEK阻害薬トラメチニブ,さらに抗PD-1抗体のペンブロリズマブが承認された.本邦だけでも3年間で6種類の新薬が増えたことになる. そのためメラノーマの治療戦略が刻々と変化しており,米国のNCCNガイドラインは頻繁に改訂されている.新薬承認のスピードについていくため,日本皮膚悪性腫瘍学会のホームページ(www.skincancer.jp/)に,「悪性黒色腫(メラノーマ)薬物療法の手引 version 1. 2017」としてフローチャートが掲載されており,新薬の承認,適応拡大の際に随時更新が予定されている.また,今年,American Joint Committee on Cancer(AJCC)とUnio Internationalis Contra Cancrum(UICC)のTNM分類が8年ぶりに改訂された.前回の第7版から大きな変更がみられ, 病期分類はかなり複雑化している.本稿ではメラノーマの治療の最新情報とともに,改訂されたAJCCのTNM分類について解説する.(「はじめに」より)
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