Japanese
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特集 長引く咳を診る
≪疾患別:咳の診かた≫
胃食道逆流症・咽喉頭逆流症
Gastroesophageal reflex disease and laryngopharyngeal reflex disease
田辺 輝彦
1
,
折舘 伸彦
1
Teruhiko Tanabe
1
,
Nobuhiko Oridate
1
1横浜市立大学附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.808-812
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200724
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POINT
●胃の内容物が食道に逆流する現象を胃食道逆流といい,胃食道逆流によって引き起こされる病態を胃食道逆流症という。
●胃の内容物が咽喉頭に逆流する現象を咽喉頭逆流といい,それにより引き起こされる病態を咽喉頭逆流症という。
●病歴や質問票は診断に有用とされるが,各種検査法については,咳嗽との関連が証明できておらず,侵襲性などの観点からも確立していない。
●GERDを伴う原因不明の慢性咳嗽に対する治療はPPIの内服,ヒスタミンH2受容体拮抗薬の内服,消化管運動改善薬,生活指導,噴門形成術が効果のある可能性があるとされている。
●第一選択とされるPPIにおいても,治療効果はないか,限定的との報告があり,現状ではエビデンスのある有効な治療法はない。
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