トピックス 耳鼻咽喉科と中国医学
顔面痛と鍼灸—とくに非定型顔面痛について
北出 利勝
1
,
兵頭 正義
2
1大阪医科大学麻酔学教室・明治鐡灸大学東洋医学教室
2大阪医科大学麻酔学教室
pp.1085-1090
発行日 1989年12月20日
Published Date 1989/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200468
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はじめに
真性三叉神経痛の発作と思われる顔面痛については,すでに紀元前1世紀ころ,有名なギリシャ人医師Aretaeusが記しているといわれる1)。
近年になり,Peter J Jannettaは,root entryzoneにおいて,血管の圧迫のために生じた脱髄により"short circuit"が形成されることが三叉神経痛(ならびに顔面痙攣)の主要原因であることを指摘している。真性三叉神経痛と鑑別すべき疾患として,歯および副鼻腔由来の続発性三叉神経痛,舌咽神経痛,ヘルペス後神経痛,非定型顔面痛,群発性頭痛,顎関節症などがある。
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