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I.緒言
甲状腺は表在性臓器であり触診の重要性が強調される一方,触診のみでは客観性に欠けるとの反省から種々の検査とくに画像診断が多用されるようになってきた。なかでも超音波検査はCTスキャンやシンチグラフィに比較して,人体への侵襲性,簡易度から多用される傾向にあり,最近ではルーチン検査として施行されている。
超音波検査で求められるものは病変の描出,周囲との関係にとどまらず,最近では病変の良・悪性の鑑別にまで至っている。この点で最近の診断技術,機器の進歩により小病変の描出,病変の質的診断は着実に進歩しているといえる。しかし描出能が向上しながら,術前の検査で病変を指摘できない潜在癌がみられることも事実である。
Recently we experienced a case of thyroid can-cer which presented metastasis in cervical lymph-node as a primary symptom, but was diagnosed as inapparent cancer because of difficult visualiza-tion of its intrathyroid lesion on ultrasonography.
In terms of the early detection of thyroid can-cer, how to diagnose and treat small lesions is important. In this regard, ultrasonographic diag-nosis gives a hint thereon.
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