増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅴ.頭頸部
リンパ節炎
中田 誠一
1
,
藤井 直子
2
,
吉岡 哲志
3
,
鈴木 賢二
1
1藤田保健衛生大学板文種報徳會病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
2藤田保健衛生大学板文種報徳會病院放射線科
3藤田保健衛生大学耳鼻咽喉科・気管食道科
pp.280-287
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102849
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画像診断の狙い
頸部のリンパ節炎は,耳鼻咽喉科診療において通常,頸部リンパ節腫脹といったかたちで遭遇する機会の多い疾患である。多くは頭頸部領域の炎症に随伴する急性のリンパ節腫脹であり,時には悪性腫瘍との鑑別を要する。今回とりあげる化膿性リンパ節炎・亜急性壊死性リンパ節炎・結核・放線菌症・伝染性単核球症といった疾患群は,頸部リンパ節腫脹という症候時に注意深い診断を要し,また悪性疾患とも炎症とも鑑別がつきにくく,診断を間違えば治療においても難渋することが多い。今回は,そのような遭遇する機会が少ない症例も含めて,鑑別診断としてぜひ知っておかなければならない上記5疾患に焦点をあて,ほかの疾患との鑑別に主眼を置き解説した。
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