増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅴ.頭頸部
深頸部感染症
菊地 茂
1
,
杉木 司
1
1埼玉医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科
pp.274-279
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102848
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画像診断の狙い
深頸部感染症を含め,頸部腫脹をきたした患者が来院したときには,詳細な病歴を聴取し,視診,触診をていねいに行い,バイタルサインなどの全身状態を把握後に,画像診断により頸部の状況を的確に精査する。深頸部感染症が疑われる場合,①その腫脹が深頸部感染症によるものであるか,②深頸部感染症のどのステージであるか,すなわち,リンパ節炎か,蜂巣炎か,膿瘍かの鑑別,③感染の進展範囲(特に下方への進展の有無)の確認,④感染の原発部位や原因の確認,⑤縦隔炎,内頸静脈血栓症などの合併症の診断,⑥切開・排膿術,気管切開術などの気道確保の必要性などに関する治療方針の決定,⑦治療効果の判定などが画像診断上で重要なチェックポイントである。
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