増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅰ.耳・側頭骨
外耳疾患
萩森 伸一
1
1大阪医科大学感覚器機能形態医学講座耳鼻咽喉科学教室
pp.20-27
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102803
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画像診断の狙い
外耳の画像診断は,側頭骨高分解能CTによるのが基本である。発生学的に外耳は中耳と密接に関係するので,読影には外耳のみならず,耳小骨連鎖異常など中耳病変の有無についても注意しなければならない。一側性の疾患では,患側を健側の画像とよく比較することが重要である。先天性外耳道閉鎖症の分類にはSchuknechtの分類(Type A~D)1),Altmannの分類2,3),Cremersらの分類4)などがある。また外耳道真珠腫には狭義と広義(閉塞性角化症)のものがあり,診断には注意を要する。サーファーズ・イアはほかの骨増殖性疾患との鑑別が,放射線による外耳道骨壊死では,悪性外耳道炎をはじめ,そのほかの炎症性疾患との鑑別が必要である。放射線による側頭骨壊死には,Ramsdenらの分類(限局型と広範囲型)5)やPathakら6)の分類(Type 1・2およびa・b)がある。
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