Japanese
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特集 耳鼻咽喉科領域のアンチエイジング
音声言語とアンチエイジング
Logopedics,phoniatrics,and anti-aging
楠山 敏行
1
Toshiyuki Kusuyama
1
1東京ボイスクリニック
pp.559-564
発行日 2012年7月20日
Published Date 2012/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102237
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Ⅰ はじめに
老年医学は,元来,高齢者のトータルケアを通してそのQOL向上・維持を最終目標に掲げ,疾病モデルから生活モデルへとシフトした高齢者医療のバックボーンとなる学問であり,その守備範囲はきわめて広域に及ぶ。
一方,わが国は世界最長寿国であり,国際連合の世界の人口推計2008年版による日本の2005~2010年の平均寿命は82.7歳である。また,国立社会保障人口問題研究所の発表によれば,65歳以上の人口が総人口に占める割合(高齢化率)は2010年に23.1%と世界に類をみない超高齢化社会となっている。2030年に3人に1人,2060年には5人に2人と推定されている。
高齢化によりさまざまな生理学的機能は低下する。音声言語においても例外ではなく,音声言語医学における老年医学にも今後は焦点が当てられていくことが予想される。
本稿では発声の老化とその対策としてもアンチエイジングについて述べる。
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