特集 最新の診療NAVI―日常診療必携
Ⅴ.麻痺と痛みの診療NAVI
2.味覚障害
池田 稔
1
1日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
pp.123-127
発行日 2012年4月30日
Published Date 2012/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102145
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Ⅰ 疾患の概説
味覚障害は加齢に伴い顕著に増加する疾患で,受診患者は高齢者が多い。性差は2:3で女性が多いが,これは軽症であっても受診する例が男性に比べ女性に多いためといわれている。
味覚異常の症状にはいくつかあり,何も食べていないのに口の中で苦味や塩味がするという自発性異常味覚や,何を食べても苦いとかまずいなどという異味症や悪味症などがある。しかし最も多くみられる症状は,味がわからないという味覚低下や味覚脱失である。ここでは味覚障害として味覚低下や味覚脱失について述べる。
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