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特集 最新の漢方診療
咽喉頭異常感症
Foreign body sensation of the larynx
内藤 健晴
1
Kensei Naito
1
1藤田保健衛生大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.289-292
発行日 2012年4月20日
Published Date 2012/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102111
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Ⅰ はじめに
咽喉頭異常感症に対して漢方薬を使用する場合,まず咽喉頭異常感症について適切な認識を持っておく必要がある。そのうえで状況に応じた漢方薬を選択することが大切である。
咽喉頭に異常な感じを訴えることを咽喉頭異常感症という。その原因となる疾患は全身,局所を合わせてきわめて多彩であり,そのうえ,一般社会の中で咽喉頭異常感を自覚している人が意外に多いことが推定されている1)。そうしたことから,咽喉頭異常感症はわれわれ耳鼻咽喉科医にとっては軽視できない疾患の一つといえる。咽喉頭異常感は経過が長く難治の場合が多いので漢方薬の適応が期待される疾患といえる。本項では,咽喉頭異常感症の西洋医学的な原因に対応した漢方薬処方の紹介となるため,東洋医学的な診断や証を考慮した投与法ではないことを理解いただきたい。
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