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特集 日常診療で遭遇するトラブルへの対応
耳管通気によるトラブル
Trouble of eustachian tube inflation
福田 宏治
1
,
佐藤 宏昭
1
Koji Fukuda
1
1岩手医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.15-20
発行日 2012年1月20日
Published Date 2012/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102038
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Ⅰ はじめに
日常の耳鼻咽喉科診療において耳管通気法は一般的に行われる処置の一つである。鼻腔内より耳管を通して,空気を鼓室内に送気し,その通気音の性状で,耳管の通気度や鼓室内の滲出液の有無を評価し,同時に滲出性中耳炎や耳管狭窄症の治療も兼ねる。このように診断と治療の目的でしばしば行われる外来処置であるが1),軽微な合併症から稀ではあるが重篤な合併症,時に死に至るという合併症の報告もなされている。本稿では,耳管通気で起こりうる合併症と,その予防および対応について述べる。
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