Japanese
English
目でみる耳鼻咽喉科
ワレンベルグ症候群
Warenberugu syndrome
森田 倫正
1
,
原田 保
1
Norimasa Morita
1
1川崎医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.738-740
発行日 2010年10月20日
Published Date 2010/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101689
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Ⅰ.はじめに
ワレンベルグ症候群は,椎骨動脈系の閉塞によってその血管領域である延髄外側が梗塞に陥り多彩な症状を呈する疾患である1)。他の脳梗塞と同様に,危険因子として高血圧,糖尿病,高脂血症,喫煙などが挙げられる。またその一方で,ワレンベルグ症候群は一般の脳梗塞よりも若年者に多いとされ,内頸動脈と比較して椎骨・脳底動脈で起こることが多い動脈解離がその発症の重要な原因の1つとして報告されている2)。頭痛,悪心,嘔吐を伴うめまいを主訴とし,一般に錐体路症状を伴わないため,末しょう性めまいとして耳鼻咽喉科初診となることも多く注意が必要な中枢性疾患の1つである。
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