特集 ここまで来た不整脈治療―明日からの診療に役立つ最新のアプローチ
[Chapter 5] 心室性不整脈に対するアプローチ
Brugada症候群・QT延長症候群
矢崎 義直
1
1東京医科大学 循環器内科
キーワード:
Brugada症候群
,
QT延長症候群
,
心室細動
,
遺伝子検査
Keyword:
Brugada症候群
,
QT延長症候群
,
心室細動
,
遺伝子検査
pp.967-972
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_967
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▪Brugada症候群の心電図所見は変化することがある.失神症状があるなどハイリスクな症例は負荷試験による積極的な診断が必要である.
▪Brugada症候群の植込み型除細動器(ICD)の適応は,失神,電気生理学検査による心室性不整脈の誘発性,家族歴だけでなく,心電図所見などのさまざまなリスク評価を行ったうえで判断する.
▪Brugada症候群の心室細動に対する治療は,ICDの設置や薬物療法のほかに,カテーテルアブレーション治療が新たな治療の選択肢として注目されている.
▪QT延長症候群は心電図所見,遺伝子型,臨床症状により診断,リスクの層別化が行われる.
▪今後,QT延長症候群における遺伝子解析は診断だけでなく,リスク評価や治療方針の決定にも重要となる.
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