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特集 リスクマネジメント
4.中小病院でのリスクマネジメント―感染防止のマネジメントについて
4.The risk management in the medium size or small size hospital: prevention of infection
榎本 浩幸
1
,
内海 愛
1
,
近藤 律男
2
,
佃 守
2
Hiroyuki Enomoto
1
1茅ヶ崎市立病院耳鼻咽喉科
2横浜市立大学大学院医学研究科頭頸部生体機能・病態医科学
pp.373-378
発行日 2009年5月20日
Published Date 2009/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101440
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Ⅰ.はじめに
医療の現場においては,診療を提供する医療機関側と診療を受ける患者・家族側が医療に常に内在する不可避なリスクについて,相互に十分に理解することが不可欠である。近年ではそのリスクを管理し,いかに患者の安全を確保するかということが『医療におけるリスクマネジメント(=医療安全管理)』の重要な課題である。
厚生労働省の医療安全対策検討ワーキンググループは2005年5月の報告書で,医療の質と安全性の向上のために当面取り組むべき課題として,①医療機関などにおける医療の質と安全に関する管理体制の充実・強化,②医療機関における院内感染対策の充実,③医薬品の安全確保,④医療機器の安全確保,⑤医療従事者の資質向上,⑥行政処分を受けた医療従事者に対する再教育の6項目を挙げている。このうち2007年4月に施行された医療法の一部改正では①②に加えて,③④が安全管理体制の一部として病院に義務づけられた。
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