Japanese
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シリーズ 専門医試験への対応
―3.鼻症状を主訴とする疾患―2)副鼻腔悪性腫瘍
3.Diseases with nasal symptom as chief complaint; 2)Treatment of malignant tumors in paranasal sinuses
西野 宏
1
Hiroshi Nishino
1
1自治医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.155-160
発行日 2009年2月20日
Published Date 2009/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101386
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Ⅰ 診察
副鼻腔悪性腫瘍の頻度は低い。2003年頭頸部癌登録において上顎洞悪性腫瘍は117例であり,頭頸部癌の3.6%を占めるのみであった1)。その頻度の低くさも手伝って,診断されるまでの経過が長いことも珍しくない。
副鼻腔悪性腫瘍を診断するには,まずその存在を疑わなければならない。そして局所所見は,ただ眺めているだけではとれない。腫瘍の存在が疑われる自覚症状がある場合には(表1),腫瘍の存在が疑われる所見の有無に注意を払い診察する(表2)。しかしどんなに注意しても,鼻茸とamelanotic melanomaは区別がつかず,手術時の組織検査で初めて診断がつくことがある。
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