Japanese
English
シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際―悪性腫瘍
⑦甲状腺:papillary carcinomaの症例
⑦Thyroid:Cases of papillary carcinoma
河田 了
1
,
吉村 勝弘
1
,
李 昊哲
1
,
竹中 洋
1
Ryo Kawata
1
1大阪医科大学耳鼻咽喉科
pp.571-580
発行日 2008年7月20日
Published Date 2008/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101301
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Ⅰ はじめに
クリニカルパス(critical pathway=clinical pathway:以下,パスと略す)は元来経営工学上の名称で,1950年代にアメリカで製造業における作業の円滑化,効率化,生産性の向上を目ざして作成されたものである。多数の工程に分割された作業を管理してコーディネートするための手法として考案されたのがその原型である。1980年代に入り,アメリカ,ニューイングランド医療センターのZander1)によって,効率の良い医療を目ざして,医療の世界に導入された。1983年に医療費抑制の切り札としてアメリカでは,DRG/PPS(diagnosis related group/prospective payment system)が導入されるに至り,パスは各病院で広く用いられるようになった。1990年代に入ってヨーロッパに広まり,わが国では1990年後半からパスを作成する病院が現れた。2003年から特定機能病院の入院診療において,DPC(diagnosis procedure combination)が導入され,その後そのほかの病院にも広げられ,今後ますますDPCは広がっていくと予想される。さらに最近の電子カルテ化の波を受け,新しいパスの作成の必要に迫られている。
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