鏡下咡語
Tympanic isthmus(鼓室峡部)研究の思い出
本多 芳男
1
1東京慈恵会医科大学
pp.866-867
発行日 2006年10月20日
Published Date 2006/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100864
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Tympanic isthmusをここに持ち出した理由は,私の真珠腫研究がisthmusから出発したばかりでなく,isthmusの研究には新鮮な側頭骨標本を使用するので,本研究にも多数の新鮮側頭骨を用いている,したがって,今後このような研究の実施は困難であろうと思いここに持ち出したわけである。そのほか,老人の側頭骨標本においても気胞化が抑制された例では,上鼓室に幼・小児時代に罹患したと思われる慢性炎症の名残の病変が認められるなどの興味ある所見を記録している点でも貴重な研究だと考えここに持ち出した……。
“馬鹿な! 真珠腫を研究するなんて,泥沼に足を突っ込むようになりますよ,やめなさい!”
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