発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012294313
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腰椎横突起と上関節突起との間の疲労骨折(腰椎前峡部疲労骨折)3例を提示した。症例1は15歳男性で、バスケットボール選手で、左側、次いで右側の腰痛を自覚した。MRI T2強調脂肪抑制画像でL4右側椎弓に高輝度変化を認め、CTで右側は不全骨折、左は偽関節化しつつあると判断し、安静を指示した。約4ヵ月後に右側は完全骨折となり、右前峡部疲労骨折と診断した。症例2は13歳男性で、サッカー選手で、右側腰痛があり、左側も痛くなった。MRI T2強調脂肪抑制画像でL5両側椎弓に高輝度変化を認め、CTで右側は完全骨折、左側は不全骨折(前峡部骨折)と判断した。安静により12週後に骨癒合が得られた。症例3は32歳男性で、プロサッカー選手で、左側腰痛で受診し、左関節突起間部腹側に骨折が認められた。その後右腰痛が生じ、右後峡部に骨折が認められた。更に右関節突起間部腹側に骨折を認め、初診9ヵ月後に完全骨折となった。後峡部疲労骨折を挟んだ両側性の前峡部疲労骨折であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012