特集 耳鼻咽喉科専門研修をはじめる医師へ―手術手技とコツ
2.アデノイド・口蓋扁桃摘出術
桑畑 直史
1
,
大森 孝一
1
1福島県立医科大学耳鼻咽喉科
pp.1029-1035
発行日 2006年12月20日
Published Date 2006/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100785
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Ⅰ.はじめに
アデノイド切除術および口蓋扁桃摘出術の症例は豊富で,また手技は複雑ではなく,解剖学的に要求される危険部位も少ないことから,耳鼻咽喉科研修の比較的早期に行われてきた。しかしながら,手術部位は気道の一部であること,また術後出血が比較的高い確率で起こる手術であり1~3),一度合併症を引き起こせば致命的となりうる手術でもある。このため手術適応の決定と危険性の説明と同意,確実な手術手技と術前・術後の慎重な管理が要求される。さらに施設や術者ごとに手術手技が異なるうえ,近年では高周波凝固器械などが応用されているため,手術手技は多様を極めている。本稿では当施設で行っている結紮止血を基本とした手術方法について記述する。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.