特集 耳鼻咽喉科専門研修をはじめる医師へ―手術手技とコツ
1.鼓膜チューブ留置術のコツ
高橋 晴雄
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1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
pp.1021-1028
発行日 2006年12月20日
Published Date 2006/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100784
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Ⅰ はじめに
鼓膜チューブ留置術は滲出性中耳炎に対する最も信頼性のある治療法であり,また非常に侵襲も小さく行えるために,近年は病院ばかりでなく多くの開業医院でも行われている。このように本手術はすでに耳鼻咽喉科の日常診療のなかに定着しており,耳鼻咽喉科専門医には問題なく施行できることが求められている手技といえる。
本稿では,鼓膜チューブ留置術を専門医としてマスターしてもらうために,滲出性中耳炎の病態からその適応をまず解説し,次いでチューブの種類,留置術の手技,術後管理,合併症などを解説する。
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