目でみる耳鼻咽喉科
下咽頭梨状窩瘻の診断
関 伸彦
1
,
氷見 徹夫
1
1札幌医科大学耳鼻咽喉科
pp.734-735
発行日 2006年9月20日
Published Date 2006/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100743
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下咽頭梨状窩瘻は反復する急性化膿性甲状腺炎や頸部蜂窩織炎として発症する先天性瘻孔で,診断には主として頸部食道造影検査による瘻管の確認が必要である。今回われわれは術前に確定診断できず,組織学的に下咽頭梨状窩瘻と診断された症例を経験したので,典型例とともに報告する。
症例
患者1:4歳女児(典型例)
主 訴:発熱,左前頸部の疼痛と腫脹
現病歴:2002年5月,39~40℃の発熱と左前頸部の疼痛と腫脹を主訴に近医小児科を受診し,抗菌薬内服により症状は改善した。2003年1月に再び左頸部の疼痛と腫脹を認め,精査・加療目的に当科を紹介された。
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