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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(3)1989年10月 名古屋
学術展示
人工水晶体挿入眼術後乱視の経過—挿入人工水晶体の位置異常の影響
Course of astigmatism in pseudophakia. Implication of positioning of intraocular lens
中泉 裕子
1
,
増山 益枝
1
,
柱 茂弘
1
,
坂本 保夫
1
Hiroko Nakaizumi
1
,
Masue Masuyama
1
,
Shigehiro Kazura
1
,
Yasuo Sakamoto
1
1金沢医科大学眼科
pp.694-695
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410908142
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- Abstract 文献概要
緒言 人工水晶体挿入術は白内障手術としてほぼ定着化したが,よりよい術後経過を求めるために種々の術後評価が続けられている。術後角膜乱視の経過,術後乱視と挿入人工水晶体の位置異常の関係などについてもいくつかの検討がある1,2)。著者らの施設で手術が行われた症例を対象に術後角膜乱視の経過をみるとともに,挿入レンズの傾き,偏心と術後乱視との関連性についても検討したので以下に報告する。
症例および方法 対象は金沢医科大学病院において老人性白内障の診断のもとに計画的嚢外摘出術,後房レンズ挿入が行われ,1年以上の経過観察が可能であった56症例,58眼で,患者の年齢は43歳から90歳(平均71歳)である。手術時の切開創は,約160°の強角膜四面切開で,縫合は10-0ナイロン糸により7〜8糸結束縫合であった。挿入レンズの大部分は,CILCO社製ですべて後房レンズである。術者は限定された者ではない。術後3か月以降を経過した症例の中には縫合糸の除去が行われたものが含まれている。
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