特集 眼科基本診療Update—私はこうしている
2.治療に必要な基本技術
眼表面・角膜疾患の治療
治療的レーザー角膜切除術
下村 嘉一
1
1近畿大学医学部眼科学教室
pp.209-211
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907070
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
角膜表層の病変部の瘢痕,変性組織,あるいは沈着物に対して,従来は機械的切除,表層角膜移植術,あるいは電気分解などが行われていた。しかし,これらの方法ではときに術後角膜表面が不正になったり,混濁が生じたりして視力改善が不十分であった。しかし,1998年4月にエキシマレーザーによる治療的レーザー角膜切除術(phototherapeutic keratectomy:PTK)が厚生省により認可され,本邦でも幾つかの施設で施行され,冒頭に挙げた疾患病変に対して良好な成績を収めている1)。
ここでは,PTKについて,その適応と実際に私が行っている手技について述べたい。
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.