Japanese
English
連載 眼の組織・病理アトラス・164
ベルガー腔とウイガー靱帯
Space of Berger and hyaloideo-capsular ligament of Wieger
猪俣 孟
1
,
吉富 文昭
1
,
沖坂 重邦
2
Hajime Inomata
1
,
Fumiaki Yoshitomi
1
,
Shigekuni Okisaka
2
1九州大学医学部眼科学教室
2防衛医科大学校眼科学教室
pp.1034-1035
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906871
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前硝子体の中央部は水晶体後面の彎曲に対応して浅く陥凹し,膝蓋窩を形成している。前硝子体は膝蓋窩の辺縁で厚くなり,前硝子体と水晶体後嚢とが直径は8〜9mmの大きさで輪状に堅固に接着している。これをウイガーの硝子体水晶体嚢靱帯hyaloideo-capsular ligament of Wiegerという(図1)。それより周辺側に,ガルニエル腔hyaloideo-orbital space of Garnierがあり,前硝子体と水晶体嚢との接着はない。ウイガー靱帯の接着は若年者では強く,高齢になるにつれて弱くなる。したがって,若年者では水晶体嚢内摘出に際して硝子体が牽引されて硝子体脱出を起こしやすいが,高齢者では硝子体が脱出することは少ない。
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