Japanese
English
研究と報告
透明中隔腔およびヴェルガ腔を有する症例の精神症状について
Psychiatric Symptoms in Patients with Cavum Septi Pellucidi and Cavum Vergae
宮永 和夫
1
,
川原 伸夫
1
,
高橋 滋
1
,
尾内 武志
1
,
森 弘文
1
,
横田 正夫
1
Kazuo Miyanaga
1
,
Nobuo Kawahara
1
,
Shigeru Takahashi
1
,
Takesi Onai
1
,
Hirohumi Mori
1
,
Masao Yokota
1
1群馬大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neuropsychlatry, Gunma University School of Medlcine
キーワード:
Cavuin septi pellucidi
,
Cavum Vergae
,
Psychiatric symptoms
,
Endogcnous psychosis
Keyword:
Cavuin septi pellucidi
,
Cavum Vergae
,
Psychiatric symptoms
,
Endogcnous psychosis
pp.43-49
発行日 1985年1月15日
Published Date 1985/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203880
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抄録 CTスキャンを施行した群馬大学医学部附属病院受診者を調査し,透明中隔腔及びヴェルガ腔を有する症例を抽出し検討した結果,以下のような知見を得た。
(1)全科9,408例(男5,104例,女4,304例)中,男29例,女16例の計45例(0.47%)にこれらの腔を認めた。なお男性に女性より多く認められた。
(2)45症例は,透明中隔腔のみ35例(78%),透明中隔腔及びヴェルガ腔9例(20%),ヴェルガ腔のみ1例(2%)に分けられた。
(3)45例には,疾患別にみると,てんかん,頭痛,発育障害,精神分裂性障害などが多く認められた。
(4)内因性精神病,すなわち精神分裂性障害と感情障害においては約5%の頻度でこれらの腔が認められた。
(5)これらの腔と精神分裂病症状の関係は,1)症状形成に関与する,あるいは 2)単なる合併であるというつの可能性が指摘された。
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