特集 診断と治療の進歩—第53回日本臨床眼科学会シンポジウム
総合討論・Ⅳ:紙上発言
阿部 春樹
1
,
島﨑 潤
2
1新潟大学眼科
2東京歯科大学眼科
pp.220-221
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906701
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ステロイド起因性緑内障(steroid-induced glaucoma)とは,副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)の全身投与または眼局所投与によって高眼圧が誘発され,それに伴って視神経障害と視機能障害が惹起された病態である。
Steroid responder,すなわちステロイドに感受性を有する患者の眼圧上昇は一過性で,投与を中止すると眼圧は正常となるが,長期間ステロイドを使用した症例では,不可逆性の眼圧上昇をきたして緑内障性視神経障害を生ずることがあり,その結果として視力障害や視野障害をはじめとする視機能障害が発生する。
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