Japanese
English
連載 眼の組織・病理アトラス・145
瞳孔膜遺残
Persistent pupillary membrane
久保田 敏昭
1
,
本田 祐恵
1
,
猪俣 孟
1
Toshiaki Kubota
1
,
Masae Honda
1
,
Hajime Inomata
1
1九州大学医学部眼科学教室
pp.1770-1771
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906131
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瞳孔膜遺残persistent pupillary membraneは胎生期の前部水晶体血管膜anterior tunica vasculosalentisが消失せずに,網目状の組織が瞳孔領に残ったことをいう。
胎生期の水晶体は全体が血管膜で包まれている。水晶体の前面は虹彩実質の血管から連続する血管膜で覆われ,前部水晶体血管膜を形成する。胎生第8週になると,水晶体の前面に密着していた血管に富む間葉組織は虹彩捲縮輪から連続する血管膜になる。水晶体の後面は硝子体動脈の分枝からなる血管膜で覆われ,後部水晶体血管膜posterior tunica vasculosa lentisを形成する。
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