眼科の控室
失明宣言
pp.1382
発行日 1997年7月15日
Published Date 1997/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905514
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網膜剥離の患者さんには病識が乏しいことがよくあります。眼病といえば,目が赤いか痛いのが通念なのに,赤くも痛くもなく,ただ視野が一部分欠けるだけの場合には,それほど緊迫した状況にあるとは思わないからです。
網膜剥離の患者さんを診たときには,「これ」というムンテラ(病状説明)をすることに決めています。まず,「大事なことだけを言いますからよく聞いてください」と切り出します。そして,「眼の病気は,大きく分けると二つしかありません」と言い,「放っておけば失明する病気と失明しない病気とです」と続けます。
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