Japanese
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連載 眼科図譜・356
虹彩原発の悪性黒色腫
Malignant melanoma of the iris
山口 由美子
1
,
岸 章治
1
Yumiko Yamaguchi
1
,
Shoji Kishi
1
1群馬大学医学部眼科学教室
pp.1652-1653
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905054
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緒言
ぶどう膜の悪性黒色腫は,本邦では400万人に1人の発症率で,これはデンマークでの頻度の1/28に相当する1)。虹彩原発の悪性黒色腫は,ぶどう膜全体の5〜8%である1)。本邦での虹彩悪性黒色腫の総数は1972〜76年の5年間で6例であったとされ,これは1億人に約1例ということになる1)。本症は通常,虹彩の母斑から発生するが,悪性か否かの判断が難しい。近年,開発された超音波生体顕微鏡(ultrasound biomicro—scope:UBM)は,毛様体を含む前眼部を50μmの解像力で描出できる。UBMによる腫瘍の浸潤パターンから悪性黒色腫と診断し,眼球摘出を行った例を報告する。
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