眼科の控室
雨の日には
Bonin
pp.1246
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410903917
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外来に勤務していても,毎日毎日が新しい事ずくめではありません。老視のはじまりとか目の疲れとか,いわゆる不定愁訴めいた疾患が大半なのです。けれども,新人の時代から「毎日がマンネリ」とぼやかないでください。ありふれた疾患ばかりでも,なにかポイントを絞って見ていけば,少しずつプロの眼科医に成長していけるのです。
房水静脈を探すというのはいかがでしょう。細隙灯顕微鏡で見れば,正常眼の30%にはこれが発見できますし,すこし慣れれば半数以上でこれがあるものです。球結膜にも上強膜にもあります。この練習をしておくと,緑内障の疑いがある眼の診断の良い参考になります。緑内障眼には房水静脈が見られる頻度が小さいので,もしこれがみつかれば,緑内障である可能性が低くなるからです。
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