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特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(1)
学術展示
シクロスポリン点眼が奏効したWegener肉芽腫症による強角膜潰瘍の1例
Topical ciclosporin for sclerocorneal ulcer as-sociated with Wegener's granulomatosis
松本 年弘
1
,
秦野 寛
1
,
大野 重昭
1
,
高橋 健一
2
,
薄田 康広
3
Toshihiro Matsumoto
1
,
Hiroslai Hatano
1
,
Shigeaki Ohno
1
,
Kenichi Takahashi
2
,
Yasuhiro Usuda
3
1横浜市立大学医学部眼科学教室
2神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器科
3横浜市立大学医学部第一病理学教室
pp.350-351
発行日 1994年3月15日
Published Date 1994/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410903662
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- Abstract 文献概要
緒言 Wegener肉芽腫症は壊死性肉芽腫性病変と血管炎の両者からなる原因不明の全身疾患であり,しばしば強角膜壊死を主とする重篤な眼病変を発症する。その合併症のひとつである角膜潰瘍は深く,強膜側に進展し,しばしば眼球穿孔などを引き起こし,最悪の場合失明や眼球摘出にいたることはよく知られている。近年,眼合併症に対してもステロイド剤やシクロスポリン(ciclosporin,以下CYA)などの免疫抑制剤の全身投与の有効性が報告されてきている1〜4)。しかしステロイド剤の点眼や結膜下注射といった局所治療に関しては無効であったという報告がほとんどである5)。今回,筆者らは原因不明の強角膜潰瘍にてCYAの点眼治療を行い,良好な経過を示していた症例が心不全のため急死し,病理解剖の結果Wegener肉芽腫症と診断された1症例を経験したので報告する。
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