連載 眼の組織・病理アトラス・72
サルコイドーシス
猪俣 孟
1
1九州大学
pp.1406-1407
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901312
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サルコイドーシスsarcoidosisは多臓器をおかす原因不明の疾患で,病変部に乾酪壊死を伴わない慢性肉芽腫性炎症の病像を示す。病変は,両側の肺門リンパ節をはじめ,肺,皮膚,脾臓,肝臓,眼などに高頻度に認められる。眼組織では,眼球内および眼球付属器のすべての部位に発生しうる。
臨床的には,自覚症状に乏しく,職場における健康診断で肺門リンパ節の腫脹を発見されて,あるいは眼科で慢性ぶどう膜炎や緑内障を指摘されたことが契機となって,本症が発見される。
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