Japanese
English
特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(5)1991年10月 広島
学術展示
トラベクロトミー術後の眼圧再上昇に対するNd:YAGレーザー隅角穿孔術
Effect of Nd:YAG laser goniopuncture to the cleft of trabeculotomy
宮崎 大
1
,
桑山 泰明
1
,
高木 敬之
1
,
竹内 麗子
1
,
木田 一男
1
Dai Miyazaki
1
,
Yasuaki Kuwayama
1
,
Takayuki Takagi
1
,
Reiko Takeuti
1
,
Kazuo Kida
1
1大阪大学医学部眼科学教室
pp.1050-1051
発行日 1992年7月15日
Published Date 1992/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901242
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
緒言 Nd:YAGレーザーによる隅角穿孔術は、線維柱帯の穿孔による房水排出路の作成を目的として臨床応用が試みられてきたが,その穿孔創は再閉塞しやすく成績が不安定であるとされている1)。一方,トラベクロトミーは反応性細胞増殖が軽度で,術後cleftに生ずる増殖膜が粗な組織である2)ので,Nd:YAGレーザーにより効果的な穿孔創が得られる可能性が高いと考えられる。そこで,今回筆者らはトラベクロトミー術後に眼圧再上昇をきたした症例に対して,ロトミーcleft部にNd:YAGレーザー隅角穿孔術を施行し,その効果についてretrospectiveに検討した。
対象 対象は,トラベクロトミー術後4週間以降に眼圧再上昇をきたした15例17眼でいずれも術中に血液逆流があり,シュレム管の開放は成功したと考えられた症例である。原疾患の内訳は,原発性開放隅角緑内障11例13眼,外傷性緑内障2例2眼,偽水晶体緑内障1例1眼,後部多型性角膜変性症を伴った続発開放隅角緑内障1例1眼であった。年齢は10〜75歳(平均年齢34.4±19歳)で,経過観察期間は3〜22か月(平均4.8±6.8か月)であった。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.