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特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(1)1991年10月 広島
学術展示
陳旧性網膜静脈分枝閉塞症にみられた種々の血管瘤について
Macroaneurysms associated with old retinal branch vein occlusion
海平 淳一
1
,
田中 紀子
1
,
宮崎 守人
1
,
宮永 和人
1
,
保谷 卓男
1
,
野呂瀬 一美
1
Junichi Umihira
1
,
Noriko Tanaka
1
,
Morito Miyazaki
1
,
Kazuto Miyanaga
1
,
Takuo Hoya
1
,
Kazumi Norose
1
1信州大学医学部眼科学教室
pp.316-317
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901045
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- Abstract 文献概要
緒言 網膜静脈分枝閉塞症(以下BVO)の陳旧例では,毛細血管瘤(直径20〜100μm)より大きな「巨大血管瘤」(毛細血管性巨大血管瘤1,2)・網膜細動脈瘤3)・網膜静脈瘤4))を併発する症例がそれほどまれでないことが報告されており1,5),これらの報告の中には,巨大血管瘤が硝子体出血1,3,4)や黄斑部障害の原因1,2)となる場合もあることが記載されている。そこで,巨大血管瘤がどの網膜脈絡膜血管系に由来するのかを蛍光眼底所見から判定し,観察された巨大血管瘤の臨床的特徴と,巨大血管瘤を併発する症例にみられた合併症を検討した。
方法 対象は,筆者らが過去5年間に経験したBVO患者のうち,急性期からの観察期間が1年以上の症例か,発症時期不明例では静脈白線化,無血管野,新年血管などの明らかな陳旧性変化を認める症例のうち,主幹網膜動脈径より大きな径(100μm以上)をもつ巨大血管瘤が検眼鏡的に観察可能で,蛍光眼底撮影を施行した15例15眼である。症例は男性10例,女性5例,平均年齢61.4歳で,うち光凝固例は5例のみである。
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