特集 眼科基本診療—私はこうしている
診断に必要な基本技術
眼部エコー検査—手技上のポイント
菅田 安男
1
1都立駒込病院眼科
pp.19-21
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900861
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各画像と方式の特徴と比較
眼科の超音波検査に用いられる画像化の方式はA,B,C,D,Mモードと多様であるが日常診療には眼軸計測用のAモードと断層像を得るためのBモードがよく用いられている。RF信号とコンピュータによるデータ処理を組合せた精密な膜厚計測,顕微鏡法,ドップラー法,三次元表示法も実用の域に近づいている。
眼軸計測用のAモードは単一探触子のものが多いが配列型探触子でBモード併用で測定を容易にした機種(Optiscan 2HOI,Sanei)もある。いずれもある条件を満たしたデータの自動保持機能があり使いよい。眼軸長計測を基礎にした正視化に要する人工レンズのパワー決定法にはSRK式やその変法も多いが,白内障の種類によらず水晶体中の音波の伝搬速度に一定値を用いていることはあまり考慮されていない。軟性白内障と核白内障にはSRK式で求めた値に0.5Dを加えあるいは減じた値を用いる方が実際に近いという考えも出されている(Massin,1990)。
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