Japanese
English
特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(5)1989年10月 名古屋
学術展示
塩酸ビフェメラン(セレポート®)の網膜動脈閉塞症に対する効果について
Effect of systemic bifemelane hydrochloride on retinal artery occlusion
平山 善章
1
,
松永 伸彦
1
,
田代 順子
1
,
雨宮 次生
1
,
岩崎 むつよ
2
Yoshiaki Hirayama
1
,
Nobuhiko Matsunaga
1
,
Junko Tashiro
1
,
Tsugio Amemiya
1
,
Mutsuyo Iwasaki
2
1長崎大学医学部眼科学教室
2大村市立市民病院眼科
pp.1084-1085
発行日 1990年7月15日
Published Date 1990/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900270
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
緒言 最近多数開発され有効性が報告されている脳梗塞後遺症に対する薬剤は,いずれも脳代謝を賦活し,脳循環改善とともに脳神経伝達機能を改善する。従って,この種の薬剤は,脳梗塞後遺症や脳出血後遺症に効果があると考えられる。網膜は脳神経で構成されており,脳機能改善剤が網膜の循環障害にも効果があってもよいと我々は考える。そこで我々は,網膜動脈閉塞症に塩酸ビフェメラン製剤であるセレポート®を使用したところ,その有効性を確認したので報告する。
症例と研究方法 症例は長崎大学医学部附属病院眼科を受診し,網膜中心動脈閉塞症の診断を受けた発症1か月以内の患者である。本症の診断を下した患者には,セレポート®3錠(1錠50mg)/日,分3で投与した。症例によってはウロキナーゼ24万単位/日点滴静注7日間,アスピリン0.5g/日 経口投与,高圧酸素療法20回,プレドニン大量投与などを併用した。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.