今月の表紙
虹彩ルベオーシス
岡﨑 真由
1
,
坂本 泰二
2
1東邦大学医療センター佐倉病院
2鹿児島大学
pp.937
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410215240
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- 文献概要
症例は83歳,女性。近医内科にて心筋梗塞に対しカテーテル治療を受け,退院2日後に左眼痛と側頭部痛を主訴に前医を受診した。左血管新生緑内障が疑われたため,当院を紹介され翌日に受診となった。初診時の矯正視力は右1.0p,左0.5,眼圧は右11mmHg,左24mmHgであった。前眼部所見として左眼の前房出血,虹彩ルベオーシスを認め,眼底は両眼ともに網膜出血を散在性に認めた。当日ハイデルベルグ社のSPECTRALIS HRAを用いてフルオレセインナトリウム(FA)とインドシアニングリーン(ICG)蛍光眼底造影検査を施行した。左眼では腕-網膜循環時間の延長を認めた。
写真は,眼底撮影終了後,静注から13分ほど経過したICGによる前眼部の蛍光造影画像である。ICGの特性として分子量が大きく,新生血管からの漏出が少ないため,造影後期でも色素漏出に影響されることなく新生血管の形態を明瞭に描写することができた。
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