今月の表紙
水晶体脱臼
田中 孟
1
,
黒坂 大次郎
2
1むさしドリーム眼科
2岩手医科大学
pp.422
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410215138
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- 文献概要
患者は84歳,男性。両眼が見えにくくなってきたため眼鏡店を訪れたが,眼科受診を勧められ当院を受診した。初診時の視力は右0.05(0.06p×−3.00D),左0.01(0.6×+11.00D()cyl−1.00D 90°)であった。右白内障,左硝子体内への水晶体脱臼,ドルーゼンを認めた。後日,右超音波水晶体乳化吸引術+眼内レンズ挿入術,左経毛様体扁平部硝子体手術+眼内レンズ強膜内固定術を施行し,右(1.2×+1.00D()cyl−2.50D 90°),左(1.0×+0.50D()cyl−2.50D 85°)となった。
撮影には,ZEISS社製走査型超広角眼底撮影装置CLARUS 500を使用した。撮影は正面視と下方視で行いパノラマ合成した。下方視時は水晶体にフォーカスを合わせた撮影を行った。本装置はカメラを左右に振ることはできるが,上下にカメラを振ることはできない。そのため,下方視時に少しでも落下した水晶体を捉えるため,患者には下方視したうえで,通常より顎を少し引いた姿勢を指示し撮影した。
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