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連載 眼科図譜
近視進行期に発症したintrapapillary hemorrhage with adjacent peripapillary subretinal hemorrhage(IHAPSH)の1例
A case of intrapapillary hemorrhage with adjacent peripapillary subretinal hemorrhage(IHAPSH)occured during myopia progression
高橋 京一
1
Kyoichi Takahashi
1
1たかはし眼科クリニック
1Takahashi Eye Clinic
pp.241-244
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214306
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緒言
視神経乳頭部の出血は,高血圧網膜症,緑内障,乳頭浮腫,乳頭部網膜細動脈瘤などの疾患で観察されるが,特発性で自然寛解する良性の乳頭出血がある。1975年にCibisら1)が最初に報告し,わが国では廣辻ら2)が10眼の良性乳頭出血例をまとめ,近視性乳頭出血として報告した。最近では2004年にKokameら3)が10例の基礎疾患のはっきりしない予後良好な乳頭部出血をまとめ,intrapapillary hemorrhage with adjacent peripapillary subretinal hemorrhage(IHAPSH)という疾患名を提唱した。しかし,いまだIHAPSHの報告例は少なく,病態は依然として不明のままであり,眼科医も十分にこの疾患を認知していない。今回,筆者は近視進行期の若年女子の片眼に発症した典型的なIHAPSHの1例を経験したので報告する。
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