増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド
4 白内障
ぶどう膜炎を併発した白内障
眞下 永
1
,
大黒 伸行
1
1JCHO大阪病院眼科
pp.142-146
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214162
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クリニック・病院から紹介/逆紹介するときのポイント
クリニックから病院へ紹介するとき
・炎症がコントロールできていないぶどう膜炎を伴う場合:基本的にはできるだけ早期に紹介(特に小児ぶどう膜炎・強膜炎・診断のついていないぶどう膜炎に伴う症例).
① 慢性炎症で数日以内に紹介可能な場合→できれば副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)などによる消炎を行う前に紹介.
② 急性炎症,または数日以内に紹介不能の場合→無治療時の所見を詳細に記録し,ステロイド点眼・注射治療などを開始して紹介.
・消炎が得られていても白内障手術の術中合併症リスクが高いと判断される場合:虹彩後癒着・強膜の菲薄化・高度の帯状角膜変性・水晶体動揺・続発緑内障を伴っている白内障症例→成熟白内障に至る前に紹介.
病院からクリニックへ逆紹介するとき
・ぶどう膜炎に対する治療方針が決まり,白内障術後3か月以上経て,点眼や局所注射のみで炎症・眼圧のコントロールが可能となったとき.
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