特集 白内障手術の傾向と対策―術中・術後合併症と難治症例
Ⅲ.ハイリスク症例―私はこうする
ぶどう膜炎併発白内障
門田 遊
1
1久留米大学医学部眼科学教室
pp.254-258
発行日 2004年10月30日
Published Date 2004/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100831
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手術適応
白内障による視力障害のため日常生活または社会活動に支障をきたしている,あるいは,白内障のため眼底病変の観察が困難でぶどう膜炎の治療管理に支障のある症例が適応と考えている。ぶどう膜炎の病因別では,眼炎症発作を繰り返すベーチェット病では適応時期を慎重に決めている1~3)。囊胞様黄斑浮腫のあるサルコイドーシスや薬物治療に抵抗する硝子体混濁を伴うサルコイドーシスでは,硝子体手術との併用手術も選択の1つとしている4,5)。久留米大学眼科(以下,当科)のぶどう膜炎外来では,1995~2001年に新患のぶどう膜炎患者740名が受診しているが,そのなかに若年性関節リウマチは0名であったため経験はないが,若年性関節リウマチは若年で術後後囊混濁や眼圧上昇が問題となる。そのため炎症と眼圧のコントロールを考え,手術時期や緑内障手術との併用など慎重に行うべきであると考える6)。
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