今月の表紙
近視性黄斑症による単純出血
谷生 えり
1
,
稲谷 大
2
1大津赤十字病院
2福井大学
pp.404
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213095
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- 文献概要
患者は18歳,女性。右眼の視力低下を自覚し,近医を受診したところ黄斑出血と診断され,当院へ紹介され受診した。
初診時の右眼視力は,0.03(0.3×−6.50D()cyl−0.75D 130°)であった。眼底写真で中心窩に濃い網膜出血を認め,一部はヘンレ層に出血があり,放射状の分布を呈していた。蛍光眼底造影検査では脈絡膜新生血管は認めず,出血による蛍光ブロックを認めた。出血の吸収促進のため抗VEGF薬の投与なども考慮されたが,経過観察のみで1か月後には出血は消失したが,代わりに黄斑浮腫が出現した。6か月後には,黄斑浮腫も消失し,右眼の視力も0.05(0.8×−7.00D()cyl−1.00D 130°)まで改善した。
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