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連載 国際スタンダードを理解しよう! 近視診療の最前線・23
—近視そのものが失明を起こす—病的近視—近視性牽引黄斑症—硝子体術後の黄斑部萎縮
Development of macular atrophy after pars plana vitrectomy
方 雨新
1
,
大野 京子
1
Yuxin Fang
1
,
Kyoko Ohno-Matsui
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科眼科学分野
キーワード:
近視性牽引黄斑症
,
MTM
,
黄斑萎縮
,
MA
,
経毛様体扁平部硝子体切除術
,
PPV
Keyword:
近視性牽引黄斑症
,
MTM
,
黄斑萎縮
,
MA
,
経毛様体扁平部硝子体切除術
,
PPV
pp.1038-1044
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214462
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◆東京医科歯科大学のデータによると,近視性牽引黄斑症または黄斑円孔網膜剝離(MHRD)を有する強度近視眼のうち,11%が経毛様体扁平部硝子体切除術(PPV)および内境界膜(ILM)剝離術後に黄斑萎縮(MA)を発症することを示した。PPV後のMA発症率は,黄斑網膜分離症を有する眼で3.3%,中心窩網膜剝離を有する眼で4.4%,全層黄斑円孔を有する眼で13.2%,MHRDを有する眼で30%であった。そのため,術前にMHRDを有することはMA発症の危険因子となる。
◆手術手技,インドシアニングリーンの毒性と網膜色素上皮の固有の感受性は,MAの発症に寄与する主な要因と見なされるべきである。
◆MAは,病的近視患者におけるPPV後の合併症に含まれる必要がある。
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