今月の表紙
硝子体脱出
永野 幸一
1
,
鈴木 康之
2
1北里大学病院
2東海大学
pp.754
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212708
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症例は60歳の女性。10日前より左眼のかすみが出現し,近医を受診したところ急性緑内障と診断され眼圧降下薬を処方された。すぐに中核病院を受診するように紹介されたが受診せず,1週間後に受診したところ水晶体亜脱臼と診断された。手術を予定されたが,視力が比較的保たれていることから手術を躊躇し,セカンドオピニオン目的にて当院を受診した。
初診時視力は,右0.7(1.2×+0.25D()cyl−0.75D 80°),左0.3(1.2×+1.50D()cyl−1.00D 120°),眼圧は両眼ともに15mmHgであった。眼底には異常はなかったものの,左眼は上方のチン小帯が断裂して水晶体が下方に偏位し,硝子体が前房内に脱出していた。現状と手術の必要性を説明したところ,前医で予定通り手術を受けることになった。
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