Japanese
English
臨床ノート
超音波Bモード水浸法
Immersion B-mode ultrasonography
柊山 剰
1
Jo Fukiyama
1
1柊山医院眼科
1Fukiyama Eye and ENT Clinic
pp.1900-1902
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212542
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水浸法の利点
最初の眼科超音波Bモード機器は,超音波を伝播させるための大きな水槽を用いた大掛がかりな装置であった。その後,装置が小型化されていき,ついにはプローブ(深触子)先端に密封型水槽を設けて水槽内に振動子を封入し,直接,眼瞼皮膚にプローブの先端を接触させて簡単に行えるコンタクトスキャナーに進化した歴史がある。
しかし,コンタクトスキャナーによる検査は簡単に行える半面,瞼を通して眼球の検査を行うため不利な点もある。すなわち,瞼を介すると音響減衰が起こり対象組織から返ってくる超音波の反射も弱くなるため,映像が不鮮明になる。瞼を介してよりはっきりした映像を得ようとすれば,超音波の通りをよくするためにある程度,超音波の周波数を低くしなければならない。周波数が低くなると組織深達度は深くなり,後眼部や眼窩の映像は得やすくなるが,今度は前眼部の映像が得にくくなる。
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