増刊号 眼科基本検査パーフェクトガイド—理論と実技のすべてがわかる
序文
鈴木 康之
1
1東海大学
pp.5
発行日 2017年10月30日
Published Date 2017/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212456
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2017年の『臨床眼科』増刊号は「眼科基本検査パーフェクトガイド—理論と実技のすべてがわかる」と題して検査を特集することといたしました。前回増刊号で検査を特集したのは1998年ですので,約20年ぶりになります。その間,多くの新しい検査が現れ,一部は消えていきました。また,検査機器にもいろいろな新機能や新たな解析などが搭載され変化してきています。これらの変化にキャッチアップしていくのはもちろん大事なことで,本増刊号の大きな目的の1つです。
一方,本増刊号の特徴として眼科検査における新しい変化に対応するだけでなく,「実際に検査ができる」「実際に検査を活用できる」ということを重視いたしました。眼科診療の分野で分業が進み,眼科医の多くはほとんどの検査を視能訓練士などのパラメディカルに施行してもらうことが一般的になっていると思います。視力検査や屈折検査はもちろんのこと,眼底写真撮影,蛍光眼底撮影,動的視野検査,静的視野検査,OCT,角膜形状検査,超音波検査,ERG,VEPなど,すっかりパラメディカルに依存してしまっている先生も少なからずいるのではないでしょうか。当然,眼位検査や両眼視機能検査,調節・輻湊検査などは視能訓練士ならびに斜視・弱視の専門医に丸投げしている先生も多いでしょう。手術などの治療法と同様,検査においても紙の上の知識だけではどうしてもよくわからない部分が出てくるのは必定であり,実際に検査が施行できることは眼科診療において非常に重要なことだと思います。
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