Book Review
《眼科臨床エキスパート》眼形成手術—眼瞼から涙器まで
髙橋 寛二
1
1関西医科大・眼科学
pp.1368
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212399
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《眼科臨床エキスパート》シリーズの最新巻として,『眼形成手術——眼瞼から涙器まで』が上梓された。このシリーズの中でも最も厚みがある,力のこもった眼形成の手術書の誕生である。
眼科のさまざまな領域にあって,眼形成の領域は,整容面や視機能の改善はもとより,場合によっては悪性腫瘍を取り扱うことから,生命予後にも直結することもある重要な一領域である。その反面,「好きこそものの上手なれ」の領域であるとも言える。眼形成に携わっておられる先生方は,手術が大好きで,しかもご自分の手術に強いポリシー,すなわち「こだわり」と「こつ」を持って日頃手術に臨まれている。本書の執筆陣は45人に及ぶが,一般形成外科を専門としておられる専門家(形成外科医)は7人のみで,他は眼科の中にあって形成手術をサブスペシャリティとして熱心に勉強された上で活躍しておられる先生ばかりである。このような眼形成の専門家は,日本眼形成再建外科学会をはじめ,日本眼窩疾患シンポジウム,日本涙道・涙液学会,日本眼腫瘍学会などのさまざまな学会や研究会において,常に熱く語り合いながら,手術の考え方,手術適応や手技について切磋琢磨しておられる先生方が多く,誠に頭の下がる思いである。
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