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毎号,眼科で活躍していらっしゃる先輩や後輩の女性医師が書かれた“やさしい目で きびしい目で”を読ませていただき,皆さんが自分と同じことに悩み,同じような努力をしてきたことがわかり,大変励まされています。私は眼科医になって30年以上になりますが,自分自身が女性に生まれ,そして医師になって本当にラッキーだと思っているので,その理由をいくつかご紹介するとともに,今後の眼科をリードする若手眼科医,特に女性医師にエネルギーを伝授できれば幸いです。タイトルに入れた女医ですが,医師のなかで女性のみ女医と呼ばれることをネガティブに捉えるのではなく,海外では独立して使われることがない女医という単語をポジティブに捉える時代になってほしいとの意味を込めてネーミングしました。
写真は,眼内レンズの生みの親であるRidley先生を中心に1966年に結成されたIIIC(International Intra-ocular Implant Club)で筆者が記念講演をした後に,メンバーと撮ったものです。真ん中の小さな女性が筆者で,両サイドは白内障,屈折矯正手術で世界をリードする著名な眼科医です。ここでも紅一点ですが,国内外の学会でシンポジスト,パネリストとして檀上で討論となると,自分のまわりは男性のみという状況がほとんどでした。女医でラッキーだったと思うことがたくさんあります。まず,相手(男性がほとんどですが)が声をかけやすくライバル意識をもちにくいので親しくなりやすい,いい仕事をすると同じレベルの仕事をした男性よりも女性であるがゆえに目立ち,褒めてもらえるので次の仕事のモチベーションになる,困ったときに男性から優しくサポートしてもらえるなどです。
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