Japanese
English
特集1 眼感染症—知っておくべきことから最新の治療まで
ウイルス性結膜炎
Viral conjunctivitis
内尾 英一
1
Eiichi Uchio
1
1福岡大学医学部眼科学教室
pp.34-38
発行日 2015年1月15日
Published Date 2015/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211189
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はじめに
ウイルス性結膜炎の病因はアデノウイルス(adenovirus)とエンテロウイルス(enterovirus)がある。アデノウイルス結膜炎は感染力の高い急性結膜炎であり,流行性角結膜炎(epidemic keratoconjunctivitis:EKC)と咽頭結膜熱(pharyngoconjunctival fever:PCF)がある。わが国では,眼科領域で最も多い流行性疾患であり,アジア諸国では例年多数の発症者がみられる,公衆衛生学的にも重要な疾患である。型により,結膜炎の重症度に差がみられ,ウイルス学的研究が進みつつある。また,エンテロウイルスによる急性出血性結膜炎(acute hemorrhagic conjunctivitis:AHC)もみられる。AHCはわが国では沖縄で時に大流行があり,最近では2011年に生じた。
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