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特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(3)1988年9月 東京
学術展示
小児の水晶体偏位症例の視力予後
Prognosis of visual acuity in infantile ectopia lentis
山元 由利恵
1
,
辻 岐代子
1
,
栗原 史江
1
,
田中 尚子
1
,
枩田 亨二
2
,
湖崎 克
3
Yurie Yamamoto
1
,
Kiyoko Tsuji
1
,
Fumie Kurihara
1
,
Hisake Tanaka
1
,
Koji Matsuda
2
,
Masaru Kozaki
3
1大阪市立小児保健センター眼科
2伊豆病院眼科
3湖崎眼科
pp.610-611
発行日 1989年4月15日
Published Date 1989/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210742
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- Abstract 文献概要
緒言 小児の水晶体偏位症例では,光学的矯正が容易でなく,早期より適正な屈折矯正による視機能管理を行っても良好な視力が獲得できないことがある。従って,続発症の管理のみならず,弱視の管理が問題となる。屈折矯正のみで,良好な視力の得られない症例については,手術的治療が考慮されるが,視力予後からみた手術適応について検討したので報告する。
対象 当科において5年以上屈折矯正により視機能管理を行った,他の器質的眼疾患を合併しない水晶体偏位症例18例36眼(男8例,女10例)である。初診時年齢は2歳〜8歳(平均5.0歳),経過観察期間は5年〜16年(平均8.9年),水晶体偏位の病型の内訳は孤発例2例,家族発生例4例,Marfan症候群12例である。なお,屈折矯正の方法は,散瞳下での他覚的屈折値を検影法により有水晶体部および無水晶体部について求め,自然瞳孔下で視力矯正を行い,自覚的に使用しやすい方を選択させて眼鏡矯正を行った。
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